「老後ひとり暮らし」危険な人が住む部屋の共通点 生前整理・遺品整理の専門家が見る「ポイント」

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ちなみに遺品整理の現場では、室内の分別作業に参加する従業員は長年の経験のある信用ある自社スタッフに限定します。というのも、この業界でいちばん怖いことですが、こっそりネコババする人間が紛れ込むのを防ぐためです。残念ながら身内の方が窃盗を働くケースもあるようですが、外部の業者に依頼する場合は、派遣スタッフが入っていないかや、その会社の社歴を調べるなど、より慎重になったほうがよいでしょう。

さて、こうした貴重品の類がなかなか見つからなかったり、あちこちに点在したりしている人は、やはり総じて整理整頓がなされていません。自己管理が苦手で、相続でも「え? そんな資産があんなところにあったの?」などとトラブルを招きがちです。

決して誤解してほしくないのですが、貴重品をわかりやすいところにまとめておきましょう、と言いたいわけではありません。防犯の意味では、見つかりにくいことはむしろメリットでもあります。

テレビの周り・寝床が汚い

ゴミ屋敷のような部屋を片付けにいくと、その散らかり具合も多種多様なのですが、ある2つの点は不思議と共通しています。

ひとつは、テレビの周りです。

ゴミ屋敷にはあらゆるゴミが散乱しているのですが、お酒の空き缶がテレビ台や、もしくはテレビ近くのテーブルに集中して置かれているのをよく見ます。

考えてみれば当たり前のことで、生活の中心がテレビになっているので、自然と空き缶が溜まるわけですね。このようなケースの人は、テレビや、テレビの前に置いたテーブルの周辺で1日の大半が完結しています。すぐ手が届くところにいろいろなものが配置されているのです。さながらその人の基地あるいはコクピットといった様相です。

非常に省エネで面倒くさがり、消極的な生活スタイルが透けて見えます。なにしろ空き缶をゴミ袋にまとめることすら、しないのです。テレビは受動的なメディアです。

なんとなくテレビをつけて、なんとなく眺めて、平穏に1日が終わる。これは決して悪いわけではありません。ただ、積極的に自己決定する経験は非常に限られているのではないかと想像します。

もうひとつは、寝床です。

布団のシーツや枕カバーは、とにかく洗ったり取り替えたりするのが面倒で、ひとり暮らしの人では長く使いっぱなしの「万年床」になりがちです。

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