「年末年始の旅行」円安物価高でもお得にする方法 ハワイ・沖縄旅行をシミュレーション

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では、国内旅行のケースはどうだろう。行き先を人気観光地の「沖縄」とした場合のシミュレーションをみていただきたい。条件は以下の通りだ。

人数:夫婦、小学生の息子と娘
行き先:沖縄
日数:3泊4日
出発地:東京
飛行機: エコノミークラス(行き:朝出発/帰り:夕方出発)
宿泊先:ホテル、部屋のグレードは同条件

【ネット予約の場合】

大人:15万6700円

子供:11万300円

合計:53万4000円

【大手代理店予約の場合】

大人:23万3800円

子供:18万800円

合計:82万9200円

沖縄に家族4人で旅行に行く場合の試算でも、ネット予約のほうが総額30万円近く安いことがわかる。ネット予約ではサイト独自のポイントも付与され、旅行以外の用途に使用できる点も魅力だ。

ネット予約のトラブルには注意

ただ、9月に国民生活センターが発表した「インターネットで予約したホテルや航空機のトラブル」によれば、ネット予約の旅行に関するトラブルは2022年度に4488件に上り、前年度から倍増している。

旅行トラブル全体に占めるネット予約の割合は51.9%で、「キャンセル料が100%かかる」「トラブル対応を求めても適切に応じてくれない」などの相談も寄せられている。

海外の事業者が運営するサイトは日本語でのサポートが不十分で、トラブル時の対応にも苦労しがちだ。契約内容や事業者の問い合わせ先などを十分確認しておかないと、思わぬトラブルに遭うこともあり得る点は知っておかなければならないだろう。

海外の現地支店が多く、日本語サポートは充実しているか否か。航空券と宿泊先がセットになったパックツアーの選択肢があるのかなど、自分にとって信頼できるサイトを選ぶことが重要と言える。

一方、大手代理店での予約は費用が割高になる分、店舗でアドバイスやサポートを受けることができる点がメリットだ。旅行保険の案内や電子渡航認証システム(ESTA)の申請、旅行時の24時間サポートなどは安心材料となる。

営業時間に店舗に足を運ぶ必要がある、説明や申込書の記入などに時間がかかる、といったマイナス面があるものの、旅行に不慣れな人や費用にこだわらず満喫したい人にとっては代理店での予約がいいかもしれない。

旅行需要の回復が鮮明な年末年始、あなたはどちらの方法で予約しますか?

佐藤 健太 マネーセージCMO、ファイナンシャルプランナー

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さとう けんた / Kenta Sato

ライフプランのFP相談サービス『マネーセージ』執行役員。心理カウンセラー・教育アナリスト。社会問題から政治・経済まで幅広いテーマでソーシャルリスニングも用いた分析を行い、各種コンサルティングも担う。様々なメディアでコラムニストとしても活躍している。

 

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