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化石燃料時代の終焉予測をめぐる激しい対立 脱炭素の理念よりも利益狙うオイルマネー健在

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  • 高井 裕之 国際ビジネスコンサルタント

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産油国や石油企業は石油需要はまだまだ増えると開発を続ける構えだ(写真:Meridith Kohut/The New York Times)

10月は毎年IEA(国際エネルギー機関)がWEO(世界エネルギー見通し)を発表する季節だが、今年は発表前からその中身をめぐって議論が沸騰している。

きっかけはIEAトップのビロル事務局長が発表に先駆けてイギリス紙に寄稿した「化石燃料時代の終焉が始まった世界」なる論評記事だ。同氏は寄稿の中で、各国政府が今の政策を実行すれば新規の対策なしでも化石燃料需要の増加は2020年代中に止まり、2030年までにピークを打つと論じた。

対立で火花を散らすIEAと産油国

その論拠は再生可能エネルギーやEV(電気自動車)の普及と、今まで世界の石油ガスの需要の伸び分の大宗を占めてきた中国がエネルギー集約度の高い重工業から低いサービス業に構造シフトしていること、そして世界的なエネルギー危機で燃料転換を加速していることがある。

対してOPEC(石油輸出国機構)は、同氏の主張はイデオロギーに基づくデータの裏付けのないものと反論。記事の1週間後にカナダのアルバータ州(世界3位の埋蔵量を有するオイルサンドの産地)で開催された世界石油会議の場でもサウジアラビアのエネルギー相、アフリカ産油国連合の代表、エクソンモービルのCEO、アルバータ州の首相らが一斉にIEAに反論している。

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