韓国大統領「次回日米韓3カ国首脳会議は韓国で」 一方で中国との関係にも配慮する尹錫悦政権
日米韓の首脳がアメリカの大統領山荘キャンプデービッドで歴史的な首脳会談を行った。これにより、3カ国協力の新しい時代が到来したことになる。
新冷戦時代といえる国際情勢に対応し、3カ国の関係を安全保障や経済安保まで網羅した包括的、かつ多層的な協議対として格上げすることになった。また、2024年には2回目の3カ国首脳会議を韓国で開催する可能性も上がっている。日米韓の密着はさらに強まり、かつ加速しそうだ。
3カ国は1年には1回、首脳同士の会談に加え国家安全保障室長や外交、国防、産業の閣僚級が定例会議を持つことに同意、そのために3カ国の協力における制度的枠組みを設置した。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は8月20日、自身のSNSに「次は日米両首脳とともに韓国での3カ国首脳会議を開催したい」と明らかしている。
次回首脳会議は2024年上半期か
韓国大統領室関係者は「2022年5月に日本の広島で日米韓首脳会談が行われ、今回はアメリカで開催した。次は韓国、となるのは自然な流れだ」と打ち明ける。2024年11月にはアメリカ大統領選挙があるため、次の3カ国首脳会議の開催は2024年上半期に行われる可能性が高い。
今回の首脳会談では、日米韓の継続的な協力指針となる「キャンプデービッド原則」と、その具体的な履行方法を示した「キャンプデービッド精神」、さらに域内外の共通的な脅威について協議する「3カ国協議に対する公約」の三つの文書を採択し、3カ国協力の幅と深さを広げている。
また、ますます高度化する北朝鮮の核・ミサイル開発に対抗して、日米韓3カ国の合同訓練を定例化するなど、安全保障での協力を深めることになった。
韓国大統領室の李度運(イ・ドウン)報道官は「今回初めて、3カ国の首脳が集まって会談したことで、国際社会に与えるメッセージ力は強かった。原則、精神、公約といった価値が付加された文書が採択されたことも注目すべきだ」と述べた。