脱炭素化の情報開示、企業の相談相手がここに 企業価値向上を支援する、脱炭素の専門家集団
企業の脱炭素化を包括的にコンサルティング
「2015年のCOP21におけるパリ協定の採択以降、世界が急速に脱炭素化にシフトしていく一方で、日本ではCSRの一つと捉える企業も多く、なかなか取り組みが進んでいませんでした」とみずほリサーチ&テクノロジーズで企業の脱炭素の支援を行う主任コンサルタント・森 史也氏は話す。
上席主任コンサルタントを務める野上 大輔氏は「昨今は、機関投資家や金融機関のESGへの関心が高まっており、気候関連の財務情報の開示も求められています。当社はお客さま企業がどのように脱炭素に取り組んでいて、どんなリスクや機会があるのか一緒に考え、外に発信するコンサルティングまでも行っています」と語る。
TCFD対応を先導してきたパイオニアとして、より高度なシナリオ分析へ
最近では「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」を取り巻く状況が大きく動き、新たなフェーズへの対応ニーズが高まっている。注目すべきはTCFDに関しても、同社が先導してきたことだ。野上氏は「当社は2017年のTCFD提言の直後から先進企業の開示支援を行っています。当時、まだノウハウが分からず、多くの環境コンサルタント会社がしり込みする中、一番乗りでソリューションを提供。多くの大手企業を支援してきました」と振り返る。
コーポレートガバナンスコードが改定され、プライム市場上場会社に対してTCFDまたはそれと同等の枠組みに基づく開示が求められるようになった(2021年)。その頃には、同社の成功事例がオープンになっていたことから、これを参考に多くのコンサルタントが参入した。
「我々は既にシナリオ分析支援の『二巡目』に入っており、今では大手企業の『シナリオ分析の更新・高度化』を引き受けています」(野上氏)
また、同社はTCFD以外にも、環境省や経済産業省などと一緒に、ガイドライン作りなどの段階から先導してきた。企業の相談相手として頼もしい存在だ。
排出量算定の方法論開発に携わり、国内トップクラスの実績
脱炭素化の取り組みを積極的に開示することで企業価値向上や円滑な資金調達にもつながるだろう。だが、どこから取り組めばいいのだろうか。
森氏は「自社のCO2排出量の見える化から始めます。その際は排出量の国際的な算定基準である『GHGプロトコル』に基づき算定を」とアドバイスする。
さらに「その中でも重要なのは『Scope 3』です」と続けて紹介する。
「Scope 3」とは原材料、輸送、販売など、サプライチェーンまでを対象とする排出量である。取引先のCO2排出量まで把握するのは容易ではない。
「当社はGHGプロトコルより前からCO2排出量の算定支援を行い、特にScope 3の算定支援数は国内トップクラスを誇っております。企業目線での算定に対する深い知見には自信があります」(森氏)
同社は政府と一緒になって国内にScope 3を紹介し、解説資料の作成などにも数多く携わってきた。
デジタルを活用したCO2排出量の可視化でも先行
同社は、分析・解析力などの専門性にデジタルテクノロジーを融合し、あらゆる課題を解決するのが身上だ。
「脱炭素化についても、デジタル活用が不可欠です。当社では『Green × Digitalコンソーシアム』(事務局:一般社団法人電子情報技術産業協会)の活動を通じて、デジタル技術を活用したサプライチェーンCO2排出量の見える化に向け、ルール検討のとりまとめや、本コンソーシアムの実証実験のプロジェクトマネジメントを担当しています。利害関係の異なる複数の参加者の意見を聞きながら、国や産業界としての方向性を取りまとめていく活動は、まさに当社の得意とするところです」(野上氏)
この辺りは、同社の風土や文化にも関係がありそうだ。森氏は「当社は130名を超えるコンサルタントがサステナビリティ分野に携わっています。この層の厚さは類を見ないと思います。さらに<みずほ>のネットワークで、各社の専門家と協力してプロジェクトを進められることも強みの一つです」と話す。
社会課題の解決に向けて奮闘するコンサルタントが集い、活躍している同社。これからも業界をリードし、サステナブルな社会の実現に向けて歩みを進めていくだろう。
リサーチ&コンサルティングユニット長兼 サステナビリティ推進担当(グループCSuO)
みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 取締役副社長
牛窪 恭彦氏
気候変動に代表されるサステナビリティの諸課題は、地球規模の危機であると共に、持続的な企業価値向上に向けて企業が経営課題の中核に据えて取り組むべきテーマとなっています。
みずほリサーチ&テクノロジーズのコンサルティング部門は、お客さまの経営課題に向き合う「戦略」機能と、これまで培ってきた環境・社会課題やデジタル等に関する「専門」機能を掛け合わせ、中長期目線でお客さまと社会の未来を支える存在となるべくさらなる進化を目指しています。
みずほグループ内の各社(銀行・信託・証券等)とも連携し、グループ一体となった新たな価値創造を通じて、お客さまと社会のSXを全力で共に創っていきます。