今年のバレンタインは地味でも意外と悪くない訳 賛成と否定に二分、「本命」「義理」は時代錯誤に

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バレンタインデー
コスパなどの効率を考えるばかりではなくなってきています(写真:jessie/PIXTA)

今年はコロナ禍に入って3回目のバレンタインデーだから、何らかの変化があるのか記事を書こうと思い、1月中旬から百貨店やショッピングモールの売り場、高校生と大学生の男女グループ、20~30代の働く女性、一般情報誌の編集者、キー局情報番組の制作、チョコレートマニアなどへの取材をはじめていました。

しかし、取材人数が50人に達したころに感じたのは、「思っていたより落ち着いている」「テンションが低いのでは」という地味な印象。年に一度のイベントにふさわしい期待感や高揚感のようなものは感じなかったのです。

そんなときに発表されたのが、調査会社インテージの「いまどきバレンタイン事情」というアンケート。「2023年1月に15~79歳の男女2633人にインターネット上で行われた」という調査結果は示唆に富み、バレンタインデーの現在地点が見えてきたのです。

以前から何がどう変わり、どんな現状なのか。コロナ禍の影響はあるのか。それらを掘り下げていくと、「今年のバレンタインデーは地味だけど、決してネガティブではない」ことに気づかされました。

20代女性の4割がイベントをスルー

インテージの調査で主に話題を集めたのは、チョコレートを「渡す、渡さない」の割合と、「義理チョコ」に対する本音の2点。

まず「女性に尋ねたバレンタインに個人で用意するチョコ、今年の予定は?」という調査では、「家族チョコ」が41.8%、「自分チョコ」が13.2%、「友チョコ」が11.4%、「世話チョコ(お世話になっている方へ)」が8.6%、「義理チョコ」が8.2%、「本命チョコ」が7.6%、「その他」が0.4%、「渡す予定はない」が42.7%という結果でした。

インテージ「いまどきバレンタイン事情」2023年2月8日発表

特筆すべきは「渡す予定はない」が4割を超えていること。この調査には「自分チョコ」という項目も入っているため、「バレンタインデーそのものを無視する」ということになります。

ちなみに「渡す予定はない」を年代別で見ると、15~19歳が19.7%、20~29歳が40.4%、30~39歳が32.0%、40~49歳が30.8%、50~59歳が48.1%、60~69歳が51.7%、70~79歳が57.9%でした。なかでも20代女性が4割を超えていることに驚かされるのではないでしょうか。

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