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自衛隊の装備稼働率が防衛費増でも向上しにくい訳 装備調達の構造的欠陥を放置したままでいいのか

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調達や予備機材など問題は多岐にわたる(撮影:梅谷秀司)

国家安全保障戦略を中心とする安全保障3文書(防衛3文書)の閣議決定により、防衛関係費を国内総生産(GDP)の2%にする予算措置が講じられることになった。

防衛費を増大させなければならないという論拠の1つとして、自衛隊の装備の稼働率の低さが挙げられている。だが予算を増大させても稼働率が改善するとは限らない。自衛隊、特に陸上自衛隊の装備調達の構造的な欠陥があるからだ。この欠陥を直さない限り、増やされた防衛予算が効率的に使用されない。

これまであまり問題にされてこなかった

筆者は2008年に海上自衛隊の「P-3C」が共食い整備をしていることを海自関係者に取材して明らかにしたことがある。共食い整備とは、主に軍備の整備・メンテナンスについて、予備の部品が足りないために故障中の現役の機体などから部品を外して使用する方式だ。

その後、防衛省、自衛隊は「手の内を明かすことになる」と、装備の稼働率については言及を避けてきた。また新聞やテレビなどのメディアもあまりこの問題を積極的に取り上げてこなかったが、昨年、防衛費をGDP比2%に上げるべきだという主張が与党内で出始めたあたりから旗色は変わる。

ほかの機体に一部を取られた「共食い整備」のF-2戦闘機(写真:防衛省予算資料)

防衛省は予算関連資料にF-2戦闘機が共食い整備をしているということを積極的に掲載するなど、整備費の不足による稼働率の低さをアピールするようになった。また大手新聞に関連記事が出るようになった。主な見出しを挙げよう。

・防衛予算、賢く増加させたい(読売新聞2022年7月8日)
・空自軍用機で部品「共食い」3400件超 整備費不足深刻(産経新聞2022年10月16日)
・防衛装備品、5割が稼働できず 弾薬など脆弱な継戦能力(日本経済新聞2022年9月5日)

論調としては防衛費を増やさないと、装備の稼働率が高まらないというものが多い。これらは防衛費増大を期待する防衛省の意図的なリークをもとにした記事だろうと筆者は推測している。

稼働率に関してはいろいろな要素が存在する。昨今自民党や防衛省、新聞などが主張しているのは予算不足でコンポーネントやパーツができないからだ、だから共食い整備で凌がないといけないというものだ。それは一要素でしかない。

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【稼働率や維持整備費を考えずに買ってきた】

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