ユニクロ制服導入で「購入費上がった!?」その理由 さいたま市立大宮北高校の新たな取り組み
「最寄りのユニクロ店舗からマネキンを借りて、それに制服に採用しようと考えていたジャケットやスラックス、スカートを着せて体育館に集まった中学3年生や保護者に見せたんです。受験校を絞り込む前に知らせることは義務だな、と思いました」
その場でユニクロ制服についてアンケートをとると、結果は好評だった。
「『かっこいい、かわいいと思う』はあまりありませんでしたが、『いいと思う』が圧倒的でした」
ところが、この動きを全国紙が伝えると、否定的なコメントがSNSにあふれた。
<ユニクロ製品を学校制服に検討しているとは何事だ!>
<日本の繊維産業を守れ!>
などと、次々に苦情が寄せられた。
「みんなから怒られて散々でしたが、今春、新入生がユニクロ制服を着て登校するようになると、マスコミが好意的に取り上げてくれるようになったんです。否定的なコメントも劇的に減りました」
スラックスが好評の理由
公開授業の後、当事者である1年生を集めて、ユニクロ制服について、ざっくばらんに語ってもらった。
男子生徒が「学園祭の準備で汚してしまったんですけど、安価だから買い直しやすい」と言うと、「学校帰りにユニクロの店舗に立ち寄って買えるのでチョー楽。安いし」と、女子生徒が続ける。
多くの1年生が着ているポロシャツは1990円。保護者にとってもありがたい安さだ。
服選びはどうしているのか?
「そのとき洗ってあるものをその日の気分で選ぶ場合もあるし、朝、時間がなくて、アイロンをかけるのが面倒くさいな、というときはポロシャツを着たりしています」(女子生徒)
予想していたとおり、スラックスが選べるのは女子生徒たちに好評だった。
「スカートはめくれて面倒くさくて嫌だという人が結構スラックスをはいています」「雨が降っていたらスカートで電車だけど、晴れていたらスラックスをはいて自転車で行く」など。