報告・連絡はコンパクトに「3段」で話を作るコツ 「1分で話す」がキモ!打ち合わせの場での話し方

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話し方は構造で決まる。「3段ピラミッド」で話の骨格を作るとわかりやすいという。

「話し言葉は、書き言葉とは違ってインタラクティブです。その機会を逃すと相手に刺さらなくなってしまう。だからこそ、話の要点をクリアにして、情報量をそぎ落とす必要があります」

話の骨格は3段で

1段めに「結論」、2段めに「根拠」、3段めに「例」をあてはめ、話の骨格を組み立てる。

「結論」から作る必要はない。3段めの「例えば」を付箋に書いて並べながら全体を考えるなど、やりやすい方法でOKだ。一通り埋めたら、ピラミッドのすべての線において意味が通じているかをチェックする。

AERA 2022年4月11日号より

話すときは、上から下へ。初めに結論を言い、次に根拠を3つほど示し、最後に必要に応じてそれぞれ1つ~2つの実例を挙げる。たとえば、こうだ。

“この商品は増産すべきだと思います(結論)。なぜなら、顧客から好評で、販売店も受注に前向きで、数字も上がっているからです(3つの根拠)。○○店では対前年比で……(例えば)”

「このように話せば、大抵は1分以内に収まります。1分以内に収まらないときは、考えがまとまっていない証拠。議論がうまくかみ合わないときは一度この構造図に戻ると、どこでズレが生じているのかわかるはずです」

冒頭の男性は、話を3段ピラミッドで組み立てるようになってから、意思疎通が格段にとりやすくなった。今では、打ち合わせの初めに「今日話したいことは4件あります。2件は依頼で、2件は情報共有です」のように用件をナンバリングするなどの工夫も自然に行っている。

「3段ピラミッドで話すうちに、きれいな敬語や丁寧な言葉づかいよりも、わかりやすさに価値があると気づきました」

(編集部・藤井直樹)

※AERA 2022年4月11日号より抜粋

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