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ビジネス #エネルギー危機が来る

「市場は来年反落を先読み、シェールなど大幅増産へ」 市場のプロが分析|米CMEグループ エリック・ノーランド

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員

世界最大級のデリバティブ市場を運営する米CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)グループのエリック・ノーランド氏は、エネルギー価格高騰が世界経済に与える影響をこうみる。

米CMEグループ エグゼクティブディレクター兼シニアエコノミスト エリック・ノーランド(Erik Norland)米バンカース・トラスト、ヘッジファンド勤務などを経て米CMEグループ入社。世界金融市場の経済分析を担当。米コロンビア大学で統計学の修士号を取得。

影響が大きいのは、日本を含めたエネルギー輸入国だ。アジアでは韓国も含まれる。中国は石炭の大産出国だが、石油や天然ガスなどの輸入が多く、影響はやはり大きい。インドはとくに石炭価格上昇による打撃が厳しい。

英国やアイルランドなどは天然ガスの供給不足で電気代が高騰している。欧州での例外は、電力の約4分の3を原子力で賄うフランスや、天然ガスの輸出国であるノルウェーなど数少ない。

米国は石炭の自給国で、天然ガスも自給し、輸出もしている。北米の天然ガス価格は欧州やアジアの7分の1程度であまり上がっていない。豪州やロシア、カタール、アルジェリアを含めた少数のガス輸出国が恩恵を受けている。

資源高は円安ドル高の一因ともなっている。日本では電力の7割以上が化石燃料で賄われており、負担増の影響は大きい。新たな「税金」を課しているようなものだ。短期的に日本経済を下押しし、通貨安の原因となっている。

しかし、エネルギーコストの上昇はいつまでも続くものではない。エネルギーの取引市場を見ると、(先物価格を限月順に並べた)フォワードカーブは来年以降の原油価格の反落予想を示している。天然ガスや石炭の価格も同様だ。

石油・ガス価格の上昇で米シェール企業の採算性は好転しており、来年は掘削ブームで大幅増産が起こるだろう。価格上昇後しばらく様子見をして増産投資を始めるため、供給が増えるまでに1年近いタイムラグがある。

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