「飛び込み営業は1日20〜30件。会社のデータにない新規情報を1日2件取ってくるのが目標です」
新興住宅ビルダー、オープンハウスの開発事業部・埼玉エリア統括の山中悠平さん(29)は、胸を張る。開発事業部は土地の仕入れ部隊だ。首都圏で年2300区画ほど仕入れ、約200人が支える。
コロナ禍によるテレワーク需要を受け、賃貸住宅より面積の大きい戸建て分譲住宅の需要は強い。同社は都心部の分譲住宅販売で急成長中。住宅各社の在庫はつねに不足し競合他社も仕入れを加速する。成長を続けるため“仕入れ戦争”には負けられない。
毎日が激務だ。9時に営業所での朝礼を終えて、担当エリアの仲介会社をくまなく回る。18時ごろに帰社後は、謄本や測量図など周辺情報を整理。外出先で物件計画書をまとめるのも珍しくない。
計画書はその日のうちにエリア責任者にプレゼンし、早ければその場で買い取りのOKが出るほど。「仕入れ棟数や利益に応じ、ボーナスも変わります。足を使って100件の情報を集めれば、4〜5件は取引が決まる」(同)。
そんな山中さんと接点を持つのがJR十条駅(東京)近くで不動産会社「山田宅建販売」を営む山田和範社長。たまたま地主から売りたい案件が出て山中さんが飛び込んだときから付き合いが始まった。
生まれも育ちも十条の山田社長の元には、地元の地主や地権者から土地譲渡の相談が引きも切らず、月2〜3件は売却案件が出るという。情報を求め、毎日、何社もの仕入れ担当が訪れる。ただし「こちらからわざわざ情報を伝えるのは山中さんだから」と山田社長の信頼は厚い。
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