「重症化リスクを7割減らす薬を政府で確保している。徹底して活用していく」。政府は新しい新型コロナ治療薬「ロナプリーブ」を7月19日に特例承認した。菅義偉首相は冒頭のように表明し、その効果に期待を寄せる。ワクチン接種が進む一方で、パンデミックを終息させるには、効果の高い“特効薬”も同時に必要だ。
新しく承認されたこの薬は、“抗体カクテル療法”というネーミングで話題になったもの。ウイルスの増殖を抑える抗体が薬の中に2種類ブレンドされていることがその由来だ。中外製薬が政府と供給契約を結んでいる。
これまでに承認されたコロナ治療薬はすべて、もともとはほかの疾患のために開発されたもの(下表)。一般的に、新薬の開発には10年単位の時間がかかる。治療薬が緊急的に必要になる中で、すでに開発されている既存の薬から転用を進めてきた形だ。

一方で今回のロナプリーブは、初めからコロナ向けに開発されたもの。さらに、入院していない軽症の患者を対象にした薬というのも初めてだ。海外で行われた臨床試験では、軽症者の入院・死亡リスクを70%減少させた。デルタ株を含めた変異ウイルスに対しても、変わらない効果を発揮するとみられている。早い段階から投与して重症化を防ぐことによって、病床逼迫の改善も期待できそうだ。
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