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高圧経済のインフレリスクに揺れる米金融政策 利上げ時期の想定は大きく前倒し

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員

米国のインフレと金融政策をめぐる不透明感が世界の金融市場を揺るがしている。

米連邦準備制度理事会(FRB)は6月15〜16日に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で現行のゼロ金利と量的緩和政策の継続を決定した。同時にFOMCの参加者18人による経済予測を公表。今年10〜12月の実質経済成長率を前年同期比7.0%、コアのインフレ率を同3.0%とした。前回3月予測時の各6.5%、2.2%から大幅な上方修正となる。

政策金利については2023年末までの利上げの予想が18人中13人となり、3月からほぼ倍増。22年中の利上げの予想も3月の4人から7人へ増えた。予想中央値は23年中の2回(0.5%)の利上げ。前回は23年末まで利上げなしだったので、利上げ時期の想定が大きく前倒しされたことになる。

この経済予測はあくまで各個人の予測を集計したもので、FRBとしての決定事項でも計画でもない。それに23年中の利上げ開始はすでに市場で予想されており、FRBが追認したにすぎない。ただ、これまでハト派色の強かったFRBが今回示したタカ派的な色合いは意外に濃かった。そのサプライズが株安につながった。

18日にはFOMC参加者の一人であるセントルイス連邦準備銀行のブラード総裁が「22年終盤の利上げ開始が適切」と発言。改めて投資家がリスク回避姿勢を強めた。FOMC直後に上昇した米長期金利は、株価の大幅続落で1.4%台まで低下。利回り曲線は平坦化し、金融引き締めによる景気失速をも先読みする展開となった。

米株式市場の基調が根本的に変わったとはまだいえないが、米国経済が大規模な金融・財政政策とワクチン接種の進展を受けて過熱感を強める中、高値圏の市場が神経をとがらせているのは確か。今後の焦点は、足元のインフレが一時的なのか持続的なのかだ。

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