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AI規制を西側と中国の歩み寄りに活用せよ 世界市場にアクセスしたい中国テック

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欧州連合(EU)がAI(人工知能)規制案を公表してから2カ月強が経過した。「成分に有害性がないかを調べ、承認した製品をデータベースに登録する医薬品や化粧品の規制と似ている」とEU関係者は言う。AIへの包括的な規制案は世界初だが、法案可決や施行までには少なくとも数年かかるとみられている。

ハイリスクに分類されたAIは事前審査が必要となる。例えば日本でもすでに広く使用されている、企業の人員採用などでのAIも対象となり、影響は大きい。

EU規制案が明確に禁止としたのは、「法執行を目的に行う、公共空間でのリモート常時生体認証(顔認証など)」「政府による国民の採点化(社会信用システム)」だ。名指しはしていないが、これはまさに中国政府が新疆ウイグル自治区の少数民族や全国民に対して行っていること。人権を重視するEUと中国製AIは「水と油」になりそうな印象を強めた。

米国がAIをめぐって中国と激しく技術覇権を争うのも、それが社会の価値観やイデオロギーに直結するからだ。AIは今後あらゆるアプリや社会インフラに入り込み、利便性を高めながらもプライバシーや監視、差別などの問題をはらんで、日常的な市民生活のあり方を規定してくる。

すでに米国は安全保障の観点からファーウェイなどの中国製通信機器を国内市場から排除しており、中国製AIも厳しい立場に置かれそうだ。社会の価値観と一体となったAIは、米中デカップリングの象徴的存在となる可能性もある。

発想の転換を

しかし、世界市場は欧米だけではない。アジアなど新興国の存在感が高まっており、それら地域のAI市場や市民生活がどのように規定されていくかは重大な関心事だ。そこで、AI規制はむしろ、西側諸国と中国が今後、対話を行っていく有力な外交チャネルとすることを筆者は提案したい。

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