ウォール街に衝撃を与えたアルケゴス・キャピタル・マネジメントの運用マネジャー、ビル・ファン氏とは何者か。彼は韓国名をファン・ソングクという韓国系米国人で、韓国の金融界でも有名な人物でもある。
高校3年生のときに米国へ移民。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)を卒業した後、米カーネギーメロン大学大学院でMBA(経営学修士)を取得した。同大学院は金融工学で有名なところだ。
1990年に韓国・現代証券のニューヨーク法人に就職、96年にヘッジファンドのタイガーマネジメントのヘッジファンドマネジャーとして金融界で有名なジュリアン・ロバートソン氏の下に移り、彼の“弟子”として修業を積んだ。
2001年にタイガーアジアマネジメントを設立して独立。アジア専門ファンドとして規模を拡大させていたが、08年のリーマンショック以降状況が悪化する。しかも12年には、中国銀行と中国建設銀行の内部情報を利用して不当な利益を得たというインサイダー取引容疑で米司法当局から有罪判決を受け拘束され、4400万ドルの罰金を支払うことで釈放されている。
これ以降、ウォール街で働くことは難しくなったが、彼に救いの手を差し伸べて再びヘッジファンドマネジャーとしたのがゴールドマン・サックスだったという報道も米国にはある。
アルケゴスはもともと、彼が13年にタイガーアジアマネジメントを個人投資会社へと転換したものだ。ファミリーオフィスに特化することで、彼はウォール街に復帰した。
両親は牧師と宣教師
韓国の金融界ではその有能さが知られていると同時に、ファン氏は「信仰にあつい」人物とのイメージも根強い。父親はプロテスタントの牧師として活動し、母親はメキシコで宣教師として布教活動を熱心に行っていたという。ファン氏自身も13年に韓国で、聖書を普及させるための財団などを設立しているほどだ。
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