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「ゲームストップ騒動」と米株式市場の行方 株価が数日で10倍近くに暴騰

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員

米国の株式市場で1月下旬、経営不振のゲーム小売会社ゲームストップ(GME)の株価が数日で10倍近くに暴騰したことが話題となった。個人投資家がネット掲示板で示し合わせて株やコールオプションを大量購入。ヘッジファンドなどのカラ売り筋が踏み上げ相場で大損失を被った。

投稿サイト「レディット」の株情報掲示板は「掲示板がブルームバーグ取引端末を見つけたようなもの」と紹介され、利用者は800万人以上に及ぶ。そこで話題となった株の売買高はアップルをもしのぐ。乱高下は銀にも飛び火した。

市場全体への影響という点で注目されるのが、米証券取引委員会(SEC)の調査だ。相場操縦などの違法行為があったかが焦点となる。ただSECの委員長代行は現状、本件はあくまで局所的な問題との認識を示している。

連邦議会では上下両院で公聴会が開催される。2月18日の下院金融サービス委員会の公聴会にはネット証券の雄、ロビンフッドのトップも出席する。個人マネー台頭の背景にはコロナ禍を受けたゼロ金利政策や現金給付策に加え、同社が数年前に先鞭をつけた株式売買手数料ゼロ化もある。

一方、同社がGME株などの買いを一時制限したことは、個人投資家に損害を与え、ヘッジファンドを助ける不当な措置との批判がある。同社は取引急増に伴う不可避の措置だと釈明するが、ヘッジファンド系を含むHFT(高頻度取引)業者へ顧客注文を流すことを収益源とするため、ビジネスモデルの妥当性も問われかねない。

金融当局や議会の最大の関心は、リスクの啓蒙を含めた個人投資家の保護と資本市場の公正性の維持にある。民主党が政権を奪還し、議会の主導権も握ったことで金融界への圧力は再び強まるだろう。

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