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異常な需給逼迫が続いた電力市場。根本原因は 平常時のおよそ40倍、史上最高値を記録

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昨年12月末に顕在化した電力需給の逼迫により、余剰の電力を売り買いする日本卸電力市場の価格が急騰した。今年1月15日には1キロワット時当たり251円という史上最高値を記録した。平常時のおよそ40倍という水準だ。

そして高価格が1カ月近く続いたため、市場連動型料金メニューと呼ばれる、卸電力市場の価格を基に料金が増減する契約を結んでいる場合、1月の電気料金が通常月の5~10倍にも膨れ上がる事態が現実になりつつある。

このままでは社会問題化が避けられないため、経済産業省は顧客保護の一環として、電力価格の急激な高騰でダメージを受けたユーザーへの支払い猶予などを条件に、「新電力」と呼ばれる小売電気事業会社の資金繰りを支援する。調達計画と実際の調達量の間にずれが生じた場合に支払うインバランス料金の精算金について、最大5カ月の延べ払いを可能にするように、大手電力会社に要請する。1月29日に支援策として発表した。

身売り先探す新電力も

新電力の中には、価格高騰リスクを自社で抱え込んだ結果、事業継続が困難になっている企業もある。電力契約の切り替え支援ビジネスを営むENECHANGEでは、「すでに8社から事業譲渡先の紹介などの相談を受けている」(千島亨太・執行役員法人ビジネス事業部長)という。

「まさかこんな事態になるとは思わなかったという声も聞かれる。赤字の額がわずか1カ月で5億~6億円に達する事例もある」と千島氏は新電力が受けたダメージの大きさを説明する。

新電力がダメージを負ったことについて、「市場調達に過度に依存した結果だ」という見方もある。だが、問題はそう単純ではない。

欧米でも、猛暑の際や原子力発電所がトラブルで停止した際に、市場価格が急騰することはこれまでにたびたびあった。しかし、欧米での価格高騰は長くても数日。一方、日本では、1キロワット時当たり50円以上という高価格が1カ月近くにわたって続いた。「世界でも例のない異常事態だ」と国内外の電力市場に詳しい京都大学大学院の安田陽特任教授は指摘する。

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