東京電力グループと中部電力の合弁会社で、両社の燃料・火力発電事業を担うJERA(ジェラ)は、国内最大の発電会社。二酸化炭素(CO2)排出量は、日本全体の10%以上を占める。同社は2020年10月に、50年時点で国内外の事業から排出されるCO2の実質ゼロを目指すと発表。火力発電企業として世界で初めてアンモニア燃焼の方針を打ち出した。
──実質ゼロ達成のための戦略は。
再生可能エネルギーと「ゼロエミッション火力」の相互補完によって実現させたい。火力発電については、よりグリーンな燃料の導入を進め、発電時にCO2を排出しない火力発電を目指していく。
──具体的な道筋は。
CO2排出量の多い石炭火力発電については、蒸気温度や蒸気圧力が相対的に低く、発電の面で非効率なタイプの発電所を30年までにすべて停廃止する。それ以外の石炭火力発電所においては、燃焼時に発生するCO2を減らすため、水素を含む化合物であるアンモニアを石炭と一緒に燃やす。
愛知県の碧南火力発電所を候補に実証試験を実施した後、本格運用を開始し、30年代前半には保有する石炭火力発電所全体で混焼率を20%に引き上げる。40年代にはアンモニア燃料で100%賄う専焼方式に切り替えたい。
実証試験では、桟橋設備やタンク、ボイラーまで燃料を運ぶ配管などを新設したうえで、燃焼用のバーナーを改造する。燃焼技術の開発はメドが立っている。
世界規模で調達網を構築
──アンモニア燃料の実用化を軌道に乗せるうえでの課題は。
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