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断ち切れるかコンプラ「悪循環」 日本郵政グループ

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増田寛也・日本郵政社長(中央)ら新体制発足から早1年(撮影:梅谷秀司)

「何を目指しているのかさっぱりわからない」。12月3日に開催した「JP改革実行委員会」で、5人の委員の一人、元最高裁判事の横田尤孝(ともゆき)弁護士が苦言を呈した。この委員会はかんぽ生命保険の不祥事を受け、4月に日本郵政が設置した有識者会議だ。

横田氏が「わからない」としたのは「真のトータル生活サポート企業グループを目指す」という文言。11月に公表した「中期経営計画(2021〜25年)の基本的考え方」の冒頭にある。

「端的にわかる言葉にしないといけないのに、バランスの悪い標語だ。それに事業環境や課題認識、解決策を図式化しているが、羅列してあるだけで論理的な流れがない。本当の意味での『事業環境』の記載も抜けている」(横田氏)

本当の意味での事業環境とは、かんぽ生命保険の不適正募集やゆうちょ銀行での不正送金で、顧客の信頼を損ねたことを指す。

同じく委員の中央大学法科大学院教授の野村修也弁護士は「ダウンサイド(業績悪化局面)にあるならそれをどう食い止めるのか、という話になるがそれもない。目標数字もない。目標数字のない中計はお題目になる」と指摘した。

今回の「考え方」は中計の頭出しなのだという。約半年間をかけて中身を練って、新中計を21年5月に公表する。「早い段階で厳しい意見が聞けてよかった」と委員会に出席した増田寛也社長は前を向いたが、世間が納得する中計を半年後に示せるだろうか。

もう1つの注目点はコンプライアンスの強化だ。

12月3日の改革実行委員会で野村氏は「コンプライアンスを『法令遵守』と訳すのはミスリーディング。業界の自主ルールや社内規制、倫理規範を遵守できるような体制を構築し、機能を発揮させることにより、リスクを未然に防ぐ努力のこと」と前置きし、循環図を用いて解説した。

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