2021年の生保・損保業界はデジタル技術の活用が進み、「非対面・非接触」での顧客対応が加速するだろう。
20年4〜5月にかけての緊急事態宣言下で、対面営業中心の国内生命保険会社や損害保険会社の営業活動は自粛を余儀なくされた。生保の営業職員は原則テレワークとなり、顧客への訪問や新規営業はほぼストップ。損保の営業担当者も代理店への定期的な訪問活動が難しくなった。
20年度第1四半期(4〜6月)の生保42社の新契約年換算保険料は前年度同期比54.2%減と半減。毎年契約の更改があり、既契約者との契約手続きが郵送対応などで可能な損保は、対面が原則の生保に比べて販売面での影響は小さいが、5月の大手損保4社合計の保険料は前年同月比5.5%減となった。大手4社がそろって前年同月比で減収となるのは3年8カ月ぶりになる。とくに自動車ディーラーなど販売店の営業自粛が、自動車保険・自賠責保険の販売減に大きく影響した。
ただ年間を通して見れば、生保・損保ともに保険料への影響は大きくはない。生保の場合、全体の保険料に占める既契約者の割合は約9割、新規契約者のそれは1割程度だ。数カ月間、新契約が半減したとしても年間では数%のマイナスにとどまる。損保も同様で、膨大な既契約者が売り上げを下支えしている。新型コロナの影響はむしろ、従来強みだった「対面営業」が弱みに一変し、営業手法の転換が不可欠となったことだ。
Web化への投資活発に
営業自粛期間中、各社の営業担当者らは、電話やメール、LINEなどの非対面ツールが顧客対応の手段だった。郵送など非対面での契約更改の仕組みがある損保を除いて新規契約の獲得は難しく、既契約者からの保険金・給付金請求や住所変更などの手続きに限定された。緊急事態宣言が解除された6月以降に対面営業を再開したが、顧客の非対面・非接触志向は根強く残っているという。
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