日本の完全失業率は2.6%(4月)と、米国(13.3%、5月)と比べて、低い水準にとどまっている。米国企業が柔軟に雇用調整を行っている一方、日本企業は雇用維持を最優先に、一時帰休などで対応していることが大きな要因の1つと考えられる。
ただし、休業者が3月から4月の間で249万人から597万人に急増し、就業者の約1割に達していることには留意が必要だ。緊急事態宣言が段階的に解除されたものの、新型コロナウイルスの感染再拡大のリスクが払拭できない中、グローバルな経済活動の制約も続いている。
国難といえる状況下にあっても、国民生活と事業活動の維持・健全化に向けて、サプライチェーンの確保や各種サービスの安定的な提供、さらに終息後の国際競争力をも視野に入れれば、雇用の維持は極めて重要である。経団連は、3月30日公表の「新型コロナウイルス対策に関する緊急提言」で、いち早く、「社員の雇用維持を最優先に対応する」ことを宣言した。
今回、国や自治体による休業要請もあり、企業規模を問わず、幅広い業種で休業を余儀なくされたが、雇用維持を図るうえで、雇用調整助成金(雇調金)活用のニーズは大きい。雇調金は全額事業主負担の雇用保険事業で運用されており、経団連では一般財源の投入による、労働者1人1日当たりの助成上限額の引き上げを要望した。
加えて、今年度の新卒採用選考活動に関し、学生の不安を和らげるよう、会員企業等に対し、最大限柔軟な対応を行い、積極的に情報を発信するよう働きかけている。
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