日本の完全失業率は現時点では他国と比べて低水準で抑えられているが、休業者の急増は深刻な状況だ。皆がぎりぎりでこらえている状況であり、このままでは長くは続かない。潜在的に抱えている雇用リスクは、欧米各国とそう変わらないだろう。
リーマンショックのときとは異なり、今回雇用不安に真っ先に直面している国内サービス産業は、小規模零細企業も多いなど、経済的基盤が盤石とはいえない。切迫感は当時以上であるにもかかわらず、政府施策は後手、後手に回っているといわざるをえない。金融問題で生じたリーマンショックは、ある意味人間の手で処方箋を書くことができたが、ワクチンや治療薬の先行きが不透明な新型コロナウイルスは非常に厄介だ。出口は見えていないことをしっかり認識することが必要だ。
そうした状況下で、労働組合ができることは何か。連合には平常時でも年間1万5000件前後の労働相談が寄せられるが、新型コロナの感染拡大以後は、通常の倍近くのペースとなっている。連合の全国の地方組織が各地で労働相談の最前線を担っており、また生活相談にも対応している。
連合本部も電話相談だけでなく、メール・LINEの活用なども積極的に進めている。従来労組と関わりのなかった層とも連携し、組合を結成し自らを守ることの重要性を伝えていきたい。10月には専用サイトを立ち上げ、フリーランスや個人請負など「曖昧な雇用」で働く人たちとも連合がつながれるような仕組みを構築する方針だ。
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