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所得再分配が重要なテーマに 格差拡大を招いた2つの要因

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(Heropoto / PIXTA)

21世紀に入り、先進国では格差の拡大が問題視されるようになってきた。

『21世紀の資本』の著者で仏パリ経済学院教授のトマ・ピケティ氏らが、不平等に関わるデータを集計・公開するWID(World Inequality Database)がある。これによると、先進国における所得の上位1%への集中度合いは戦後低下を続けたが、1978年ごろを底に反転し上昇してきた。例えば、米国は78年に11.1%だったが、直近データの2018年に20.5%に、英国は同様に6.0%から17年に12.6%になっている。

所得におけるジニ係数(偏り)を見ても、多くの国で上昇している。日本は所得再分配が効いているほうだが上昇傾向にはある。

この格差拡大の背景にあると考えられているのが、グローバリゼーションとIT革命だ。

戦後の高度経済成長期が終わり低成長に移行する中、オイルショックとニクソンショックを契機に資本の移動が激しくなった。東西冷戦の終結もあり、資本、モノ、人の自由な移動によって効率化が図れると考える新自由主義の思想が、80年代以降、レーガノミクスやサッチャリズムに代表されるように先進国で政策に採用されていった。各国は企業誘致のために、企業収益にとって負荷となる労働・環境規制や法人税を低く抑え込む、いわゆる「底辺への競争」を進めてきた。これが労働分配率を低下させ、労働市場における勝ち組と負け組を鮮明化させた。この意味で、グローバリゼーションは批判の対象になった。

一方、IT化によって中間層の仕事が機械に置き換わっていくという動きが進んだ。そのこと自体は生産性向上を生むため、所得再分配がしっかり行われれば、格差拡大にはつながらなかっただろう。しかし、それは行われなかった。

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