有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ #人が集まる街 逃げる街

新幹線開通で活性化する古都 金沢市 [石川県]

3分で読める 有料会員限定
  • 牧野 知弘 不動産事業プロデューサー
金沢の冬の風物詩、兼六園の雪吊り。3月半ば、雪吊りが外されると北陸にも春が訪れる(PIXTA)

石川県のほぼ中央に位置する人口約46万3000人の金沢市は、石川県の県庁所在地であり、北陸地方の中心都市である。この街は江戸時代、外様大名の雄、加賀百万石と呼ばれた前田家の所領で、江戸や京都に次ぐ国内有数の大都市として栄えていた。

金沢城の東に卯辰(うたつ)山という標高約140メートルの小高い山がある。卯辰は方角の「東」。この山を登ると眼下に金沢城を見ることができるため、江戸時代には入ることが許されなかったが、現在では公園として整備されている。

私はよくこの卯辰山にある茶屋に足を運ぶ。ここで金沢の夜景を眺めながら、ブリなど日本海の海鮮をさかなに加賀の銘酒を飲み、伝統料理である治部煮に舌鼓を打つのは、この街を訪れる楽しみの1つである。

金沢は太平洋戦争でもほとんど空襲を受けなかったため、城下の古い街並みが残されている。織物や、金箔銀箔を豪勢にあしらった工芸品・美術品、和菓子など、観光対象の魅力的なアイテムにも事欠かないことから「観光の街」として多くの客を受け入れている。

とりわけ2015年3月に北陸新幹線が開通すると、東京─金沢間は3時間弱で結ばれることになり、それまで関西方面からの観光客が主流だった街の雰囲気が一変した。

敏感に反応したのが地価である。新幹線開通前の14年、金沢市の公示地価は1平方メートル当たり29万8100円であったが19年には38万1100円。5年間で約28%上昇している。とくに街の商業の中心部である香林坊・片町地区の一部では、19年の公示地価が対前年比で20%近くも上昇している。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数