「将来は『水先人』になりたい」──。若い航海士から大型船の船長まで、多くの船乗りたちが将来の目標をこう答える。
水先人とは、船が出入港する際に船に乗り込み、船長を補佐する職種だ。多数の船が行き交う港を航行する際、事故や天候に左右されて予定どおりの出入港ができない可能性がある。そのため、該当の水域(水先区)に所属し、その特徴を知り尽くす水先人が船に乗り込み、世界中からやって来る船の船長に着岸までの安全な航路を指示する。水先人が船長に代わって船を操舵する場合も多く、船長を超える存在として船乗りの間で尊敬を集める存在となっている。
水先人は1級から3級に分かれており、等級に応じて扱える船の大きさが異なる。最上級の1級水先人は水先業務を行える船の大きさに制限がなく、超巨大客船など大型船を安全に出入港させる重要な立場だ。従来は大型船の船長経験がなければ水先人にはなれなかったが、現在は船長経験がなくても国家試験で資格を得ることができる。外国船での業務が多いことから英語試験も課され、TOEICで高得点を獲得するほど言語力に長けた水先人もいる。
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