──18年3月期の大赤字の際には、ペーパーレスが本格化したのではとの懸念の声がありました。
地域ごとに異なるが、世界的なプリント量は減っていない。例えば北欧はデジタル化が急激に進んでいるが、中国は複合機の台数は増えている。また大企業はデジタル化が進む一方、中小はまだという企業規模で違う傾向もある。
この2年間は採算を重視し、商談の絞り込みを行ってきた。特に米国では案件ごとに収益率を可視化し、顧客に価格の適正化をお願いした。営業現場からは「顧客離れが起きる」と懸念の声もあったが、8割の顧客が適正化に応じてくれ、リコーの価値が顧客から認められていると実感している。
──事務機器の企業としての強みは何でしょうか。
業務の効率化やIT化支援など職場に寄り添えるサービスの提供だ。事務機器を通して各顧客がどのような流れで業務を行っているかを担当者は理解している。特に当社は代理店を通さない直販率が業界内でも高い。職場のアフターサービスから小さな困り事の対応までやれる。
複合機に接続機能で価値
──今後、複合機など事務機器はどう変わっていきますか。
ペーパーレスの流れはあるが、複合機の発展の可能性もある。職場のネットワーク管理を行うことがその一つだ。複合機にサーバー機能やクラウドとの接続機能を持たせ、職場のPCの中心にする。実際にネットワーク機器最大手のシスコシステムズとセキュリティー管理機能などで提携した。IT人材が不足する中小企業では需要がある。国内では約100社のアプリケーションパートナーを敷いている。世界でも各地域に合わせた業務アプリを提供できる体制だ。
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