2年続きの大規模な自然災害で保険金の支払いが膨らむ損害保険業界。将来的には自動車保険市場の縮小も予想され、経営の舵取りは非常に難しい。東京海上ホールディングスはそうした事態をどう打開するのか。
──前年に続き、2019年も大規模な台風・水害が日本列島を直撃しました。経営への影響は。
大規模な自然災害の発生に備えて積み立てている異常危険準備金の取り崩しや、再保険の活用などで業績に与える影響は軽微だ。19年の風水害での保険金支払額は期初の予測を上回ったが、10〜15年に1回の発生確率という当グループの想定内ではある。
ただ火災保険に限れば、異常危険準備金の残高は減少しており、(今後の自然災害の発生に備えて)リスクを自社で保有するのか再保険に出すのかなどは、再検討する必要があると考えている。
──激甚化する自然災害への対応を通じて得られた教訓は。
改めて、災害発生時にはお客様の手元に保険金を一刻も早く届けることが損保としての責務だと痛感した。1995年の阪神・淡路大震災以後、保険金支払い体制の整備は急速に進んだがもっと強化する。一方、災害発生に備えた防災・減災につながる情報やデータの提供もしっかりと行う必要がある。
これは各社単位ではなく、業界全体としてお客様に伝える仕組みのあるほうが効果的だ。
また、この10月に火災保険の保険料を全体として引き上げたが、今後は、予測される水害などのリスクに応じて保険料が変動する、リスク細分型の火災保険などの開発も視野に入れていきたい。
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