未上場段階で時価総額10億ドルを超える企業。それら高成長企業は「ユニコーン」と呼ばれている。政府をはじめとして、日本でも経済成長の原動力として期待が高い。
しかし、そのユニコーンの旗色が悪い。楽天は11月、米国のライドシェア大手リフトへの投資損失として1000億円強を計上。リフトのライバルであるウーバー・テクノロジーズ社の株価も上場時の7割程度と低迷している。
ソフトバンクの出資先であるシェアオフィス運営会社ウィーカンパニーにも暗雲が垂れ込める。ウィー社の時価総額は一時5兆円まで上昇していたが、現在は1兆円に満たないレベルまで暴落。ソフトバンクはウィー社含めて1兆円の投資損失を計上した。
未上場段階の時価総額という定義をよく考えてみたい。モノの値段は需要と供給で決定される。企業の価値を示す株価や時価総額も同様だ。上場企業の株式は毎日取引され、多くの買い手と売り手のマッチングで株価が決まる。世界中の投資家が参加する株式市場では、参加者全員の予想や思惑が織り込まれる。株価は中期的に見れば公正で妥当な水準に落ち着く。
ユニコーンの株価形成は、上場企業のそれとは異なる。営業赤字だろうが、企業統治に修正余地があろうが、それらは二の次だ。ユニコーンを目指す経営者は、将来的な成長を追求する。成長ストーリーを担保に、経営者側が期待する企業価値が形成されるのだ。
この記事は有料会員限定です
残り 381文字
