解答は「サンガクレンケイ」でした

解説
今年のノーベル化学賞受賞者に、リチウムイオン電池開発に貢献した旭化成名誉フェローの吉野彰氏が選ばれた。日本人のノーベル賞受賞者は米国籍取得者を含め27人目、化学賞は8人目。
吉野氏や、島津製作所の田中耕一氏(2002年・化学賞)ら民間企業研究者の受賞が目立つ一方で、これまで受賞者を輩出してきた大学の研究に対しては、将来を危ぶむ声も強まっている。指摘されているのは、基礎研究をめぐる若手研究者の研究環境の悪化だ。
19年度の大学進学率は53・7%と過去最高を更新したが、大学院の博士課程進学者は減少傾向にある。人件費など、国立大学の基本的運営に充てられる運営費交付金の削減などにより研究予算は厳しさを増している。ポスト不足に加えて、非正規雇用も多く、不安定な大学の研究職を避け、多くの人材が企業に就職する構図が加速しているのだ。免疫チェックポイント阻害因子の発見と、がん治療への応用で18年にノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶佑・京都大学名誉教授らも、こうした状況について警鐘を鳴らす。
産学連携で稼ぐ力を
だが、自力で稼ぐ力をつけようと模索する大学も増えてきた。名古屋大学は、ノーベル物理学賞を受賞した赤﨑勇特別・名誉教授、天野浩特別教授の青色発光ダイオードに関する特許切れによる収入減を受け、特許出願から実用化に向けた企業との交渉まで学内で行う体制を整え、特許収入を増やしている。
近畿大学は、完全養殖に成功した「近大マグロ」を提供する飲食店経営や、養殖した魚を販売する大学ベンチャーなどからの収益獲得を推進。新たに開発した「ウナギ味のナマズ」も、協力養殖業者による事業化にこぎ着けた。稼ぐ力は、大学の研究成果の社会還元にもつながる。
この記事は会員限定です
残り 574文字
