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ライフ #人が集まる街 逃げる街

城下町に外国人観光客が増加中 和歌山市 [和歌山県]

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  • 牧野 知弘 不動産事業プロデューサー

和歌山県の県庁所在地・和歌山市は県北部、紀の川の河口域にある人口35万6000人の中核市である。和歌山市は豊臣秀吉の弟・秀長が1585年に和歌山城を築城してから本格的に開けた街で、江戸時代には徳川御三家の1つである紀州徳川家によって治められ、城下町として発展した。その名残は、住所に「丁」がつく武家町と、「町」のつく商人町に分かれているところにも見られる。

和歌山市は交通の要衝でもある。大阪とは、JR阪和線で和歌山駅と天王寺駅が、南海本線で和歌山市駅となんば駅がつながる。JR紀勢本線は和歌山市駅を起点に紀伊半島をぐるりと周って三重県亀山市の亀山駅までを結ぶ。JR和歌山線は和歌山駅から紀の川沿いに東に進み、奈良県王寺町の王寺駅に至る。このほか南海電気鉄道の加太線と和歌山港線、2006年に南海電鉄から譲渡され地元の和歌山電鉄が運営を引き継いだ貴志川線などがある。

だが交通の便のよさは皮肉なことに、大阪などの大都市に人々を供給する役割を担うことにつながった。街の人口は1982年の40万3000人をピークに減少に転じ、88年には40万人を割り込む。高齢化率も30.0%と全国平均を大きく上回る。市役所などがある街の中心部が、南海電鉄中心の和歌山市駅とJR中心の和歌山駅の両駅から微妙に離れているのも街の発展のネックになっている。

かつては市内に4つの百貨店があったが、98年に大丸が閉店、01年には地元の名門・丸正が自己破産を発表。14年には高島屋が閉店し、現在はJR和歌山駅前の近鉄百貨店のみとなっている。市内中心部のぶらくり丁商店街などもシャッター通りと化し、街の空洞化が顕著だ。

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