年老いた親の介護や看取りは、子にとって避けられない大きな問題だ。とくに今後ますます増える認知症の親を在宅で介護する場合は悩ましい。そうした場合にどう対処すべきなのか。認知症の在宅介護のスペシャリストに聞いた。
住み慣れた自宅で最期を迎えられるよう、在宅で介護や医療などの支援を施す在宅療養にはチームワークが不可欠だ。医師などの医療関係者、ケアマネジャーなどの介護関係者、親、家族などの連携が大事になる。親が認知症を患う場合はとくに、チームに不協和音が出るとストレスを与えてしまう。
その在宅療養のカギを握るのは、いい在宅医を選ぶことだ。在宅医を探すには、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談するといい。多くは最適な医師を探すための資料をそろえている。
在宅療養には家族間の良好な関係も不可欠だ。親と子、子のきょうだい間で考え方が異なると、在宅療養は難しくなる。家族の意思統一が重要なのだ。在宅医の立場としては、仮に意見が食い違ったときのために「意見を決めてほしい」と言うこともある。
最近はともに認知症を患う高齢の夫婦が2人で暮らしているケースが増えている。いわゆる「認認介護」の状態だ。また高齢の親と引きこもりの子が同居する「8050問題」のケースも目立つが、こうした家庭では子に親の介護の意思決定を委ねられないという問題が生じる。
また認知症を患う母と特定の子が互いに依存しすぎる、いわゆる「共依存」の状態となり、医師やほかのきょうだいもそこに介入できなくなる問題も散見される。
一方、最近増えているのは、高齢の親が地方で一人暮らし、子は仕事の関係で都会などの遠方に住んでいるようなケースである。
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