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ビジネス #日の丸半導体が生きる道

「投資の優先度を正しく決めれば巨大企業に負けない」 【プラスオリジナル】ザイリンクス副社長に聞く

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米サイリンクス社の副社長は製造委託先との緊密な連携を強調した
業績が伸び悩む日の丸半導体が多い一方、世界に目を向けると急成長を続けている企業もある。年間売上高は約3000億円と半導体業界の中では”小粒”だが、2019年3月期は前年同期比24%増を達成した米ザイリンクス社もその一つだ。
同社は回路設計を柔軟に変更できるFPGAという半導体を武器に、5Gをはじめとした通信用、先進運転支援システム(ADAS)などの車載分野、さらにはデータセンターまで幅広い分野で業績を伸ばしている。
日本企業と明暗が分かれている理由はどこにあるのか。製品・技術マーケティング担当副社長のカーク・サバーン氏に聞いた。
(注)本記事は10月5日号第2特集「日の丸半導体の生きる道」の関連インタビューです。

 

ーー日本の半導体メーカーではルネサスなど業績低迷に苦しむ企業が多い。その背景をどう見ていますか。

理由はいくつかあると思う。たとえばルネサスエレクトロニクスの場合、自動車用でも特定用途向けの製品をアプリケーションごとに出している。その結果、インテル製品の主な用途であるパソコンと比べると一つ一つの製品が少量多品種になってしまう問題がある。半導体の単価はさほど高くはないので、それでは利益を得るのが難しくなってしまう。

さらに、今はテクノロジーの変化がとても速い。たとえばAI(人工知能)の中のニューラルネットワークという分野ではあっという間に仕組みが変わっていく。それらに対応はできても研究開発費が非常にかかることが問題だ。たいていはターゲットを絞って集中していくが、その選択がうまくいかないと苦境に陥ってしまう。

――そうした中、ザイリンクスの業績は好調です。その要因は。

われわれは、FPGAという製造後に設計を変更・修正できる柔軟性の高い半導体を1985年に世界で初めて開発・製造した。この半導体はひとつの製品で通信から自動車、データセンターなど幅広い分野のたくさんのアプリケーションに対応できる。このため、開発におけるコストパフォーマンスの高さが強みになっている。

さらに、近年はFPGAを理解し、設計に手を加えられるエンジニアのすそ野を増やしていくことに力点を置いている。ソリューションの対象となるユーザーを拡大し、よりたくさんの顧客に使いやすいものを開発していくことが成長の源泉になっていくだろう。

AIではまだ勝ち目がある

ーーとはいえ、半導体業界の巨大企業と渡り合うのは大変ではないですか。

その通りだ。同じFPGAを作るアメリカのアルテラという会社が2015年にインテルに買収された。

線幅7ナノメートルで作られたFPGAの半導体チップを手に話すカーク・サバーン副社長。カナダRTDS社でFPGAの設計・開発者を務めた後、アプリケーションエンジニアとして2005年にザイリンクス入社。18年11月から現職。

インテルやエヌビディアに比べると、当社の規模はとても小さいので、投資や研究開発に使える資金も限られている。アルテラが買収されたとき、「これでザイリンクスの命運は尽きた」と言われたこともあった。だが、そうはならなかったのは、投資の優先度をどこに置くかをきちんと考えてきたからだ。

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