帝国ホテル
社長 定保英弥
われわれは1890年、明治政府が国内外の賓客を迎える迎賓館という形で誕生した。これまでの政府の代表から企業のトップや結婚式を挙げる人まで迎える「日本の迎賓館」というあり方は原点であり、未来も変わらない。それが当社の魅力だ。
本館は来年で開業してから50年になる。耐震構造を含めあと20~30年は大丈夫だが、国内外の次の世代のニーズに100%合っているとはいえない。周辺の新しいホテルを見ていても、個人的にはそろそろ新しくするタイミングには来ていると思っている。未来の日本の迎賓館としての姿をどうつくり出していくか、しっかり悩んでいきたい。
本館は多くの宴会場やレストランを持っている。客室も30平方メートルから、外資系並みの50~60平方メートル、スイートルームの500平方メートルまで、バリエーションが多い。大きな街みたいなホテルだから、単純な客室単価などで外資系と比較するのは難しい。
訪日外国人客が増える中で、とくに海外富裕層への営業は強化していきたい。ただ、リーマンショックや東日本大震災など、苦しいときに助けてくれるのは日本人の顧客だ。国内会員だけでも5.5万人いるが、変わらず安定的に来てくれた。世代が変わっていく中で、もう少しサービスを変えなければならないが、このいちばん大事な顧客へのサービス強化を図っていくことが、経営の安定につながる。
ホテルのカルチャーをつくるのは人だ。御三家、メイド・イン・ジャパンのグランドホテルがこれからしっかり勝ち残っていくために、プロのホテルマン、ホテルウーマンを育成するというのは、ほかのホテルにない非常に重要な役割だ。(談)
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