香川県高松市に暮らす美容師の宮本ゆかりさん(49)は、幼少期から中学2年生まで実父から性的虐待を受けた。2017年から実名でその体験をブログにつづり始め、同じ体験をした人の相談に応じている。このほど、里親になるための研修を修了。虐待の連鎖を食い止めたいと訴える。
──どのような家族だったのですか。
父と母との3人暮らし。父は大企業の会社員、母は専業主婦だった。わが家では父親が絶対的に正しい存在。母も私も日常的に怒鳴られたり暴力を振るわれたりしていたが、逆らえない。母と一緒に父の機嫌を取る毎日だった。
虐待の記憶があるのは4〜5歳くらいのときから。母が留守のときは父とじゃんけんゲームをよくしていた。自分が勝つとおやつをもらえ、父が勝つと私の下半身をなめる。くすぐったくて嫌だったが我慢していた。小学校5年生のときから、毎晩寝ていると布団に入ってくるようになった。胸や下半身を触り、しだいにエスカレートしていった。
受け入れるしか生きる方法がないと思い、はっきりとは拒絶できなかった。中学生になり、保健の授業で自分がされたことが妊娠につながる行為だとわかり、頭が真っ白になった。中学2年生になると家出をすれば生きていけると思うようになり、やっと「やめて」と言えた。拒絶するうちに行為はやんだが、「もっと早く言えばよかった」と自分を責めた。
周囲にも言えない
母に話したこともあったが、「世間に知られたらお父さんの仕事がなくなり、路頭に迷う。黙っているように」と言われた。その頃は今のように「虐待」や「性的虐待」という言葉すら知らなかった。ひたすら自分が悪いと責め続けた。周りに信頼できる大人もいない。誰かに言えば自分の恥さらしになるだけだと思っていた。
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