7月19日、ロンドンの夏の風物詩「BBCプロムス 2019」が開幕した(9月14日まで)。1895年以来124年の歴史と伝統を誇る“英国最大のクラシック音楽祭”とはどのようなものなのだろう。この秋、初の日本開催(10月30日〜11月4日:Bunkamuraオーチャードホールほか)を控えているだけに、本国の盛り上がりぶりが実に気になる。というわけで、現地の様子をチェックすべくロンドンを訪れた。
音楽祭のメイン会場となるロイヤル・アルバート・ホールは、ハイドパーク隣接の美しいドーム状の建物で、遠くからでもその威容はよく目立つ。収容人数はなんと7000人。この大きなホールで「BBCプロムス」の開催期間約8週間に75回もコンサートが行われ、しかもほとんどがソールドアウトだというのだから驚きだ。英国人のクラシック熱とはそんなにすごいものなのか。そしてプロムスのどこにそんなにも人を引きつける魅力があるのだろう。
渋い選曲、熱い聴衆
オープニングコンサートとなる「プロム1」のプログラムを見てまずびっくり。カナダの作曲家ゾーシャ・ディ・カストリによる、“アポロ11号の月面着陸50周年”にちなんだ世界初演作品を筆頭に、ドヴォルザークの交響詩『金の紡ぎ車』と、ヤナーチェクの『グラゴル・ミサ』という実に「渋い」内容なのだ。演奏も、カリーナ・カネラキス指揮、BBC交響楽団と聞いてすぐにピンとくる方は、かなりのクラシック通に違いない。
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