根が小心者なので、飛行機が離陸、着陸するとき、今でも胸がざわっとする。だから、運行を停止したボーイング737MAXがずっと気になっている。
わずか5カ月の間に2回の墜落事故。以来、737MAXは空に戻っていない。墜落の原因は、失速防止の自動装置MCASの誤作動だ。そもそも、なぜ、こんな装置が装着されたのか、だ。
737MAXの機体は大ヒット機737と同じ。が、高効率の大きな新エンジンを採用し、地上との距離に余裕がなくなった。そのため、エンジンの装着位置を上方にずらしたのだが、結果、空気力学上、上昇中に機首が過度に上向くリスクが生まれた。機首が異常に上向けば、飛行機は失速する。
本来なら、新エンジンに合わせ、機体を改造するのが王道だろう。が、もたもたしていたら、ライバルのエアバスに市場を奪われてしまう。ボーイングが選択したのは、手っ取り早く、機首が異常に上向いたら、自動的に機首を下げるシステムを組み込むことだった。ここまでは、まぁ、いい。
津波は千年に一度?
問題は、その先だ。当初、機首の角度と加重力の2つのセンサーで異常を測定するはずが、いつのまにか1つになり、MCAS自体も、より攻撃的に動くように変更された(ニューヨーク・タイムズ紙)。たった1つのセンサーが狂い、いったん作動すると、パイロットが手動で立て直せないほど、強烈に機首を下げる力が働き続けたということだろう。機首が下がり続ければ地表に激突する。
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