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『流れといのち 万物の進化を支配するコンストラクタル法則』 物理学から見えてくる生命の新しい景色

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『流れといのち 万物の進化を支配するコンストラクタル法則』(エイドリアン・ベジャン 著/柴田裕之 訳/木村繁男 解説/紀伊國屋書店/2200円+税/404ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

【著者プロフィル】Adrian Bejan/米デューク大学J. A. Jones特別教授。1948年ルーマニア生まれ。米マサチューセッツ工科大学にて博士号(工学)取得後、カリフォルニア大学バークレー校研究員、コロラド大学准教授を経て、84年からデューク大学教授。邦訳に『流れとかたち』(2013年)がある。

生命とは何か? こう問われたら、多くの人は生物学というフレームワークを用いて解を導こうとするだろう。しかし、本書のアプローチは一味違う。徹底的に物理学からアプローチして、この問いに挑もうとするのだ。

著者は2018年に米国版ノーベル賞と言われるベンジャミン・フランクリン・メダルを受賞した科学者。これだけ聞けば、本書には難解な数式が多く出てくると思うかもしれないが、それは違う。

本書が拠り所にするのは、著者が「コンストラクタル法則」と名付けた法則。それは本書で以下のように説明される。「有限大の流動系が時の流れの中で存続するためには、その系の配置は、中を通過する流れを良くするように進化しなくてはならない」。

本書は、コンストラクタル法則の提唱者である著者が、森羅万象を物理学的な見地から語ることで、その法則の有用性を示した一冊である。

この法則の意義深さは、生命と捉える対象が、無生物の領域にも及ぶことにある。著者は「自由に変化する流れの配置とリズムがあれば生命である」と定義しており、生命体の範囲を、河川、稲妻、雪の結晶、乱気流にまで広義に解釈している。

「流動系」という視座もポイントである。これにより、流れているものと、その流れが通過する道筋のデザインという2つの要素から対象を分析することになる。さらに「進化」という時間軸を加えることで、分析は極めて立体的なものになるのだ。

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