「年収2割増でウチに来ませんか?」
日本のIT大手の若手社員20人が、ある中国企業に次々と転職し業界に衝撃を走らせた。引き抜いたのはダウンロード数世界最大の動画アプリ「TikTok」を運営するバイトダンスの日本法人だ。
引き抜きの対象は日本企業だけではない。ある中国の半導体メーカーは米インテルや韓国サムスン電子のエンジニアに対し、「年俸3000万円。試作品の開発成功で別途1億円の報酬」を提示しヘッドハント。中国ディスプレーメーカー大手のBOEもサムスン電子の技術責任者を「年俸2億円。マンション、車、ハウスキーパー付き」で引き抜いたという。中国企業が海外の高度人材と、彼らが持つ先端技術を破格の待遇で“買収”するケースは枚挙にいとまがない。
IT人材の転職で、年収40%アップも
近年、アリババグループやテンセントといったハイテク企業が成長し、非IT企業でもAI、IoTなど先端技術への需要が高まっている。そこでデータサイエンティストやサイバーセキュリティーの専門家など、高度IT人材の給与が急騰。英国の人材紹介会社ヘイズの日本法人代表マーク・ブラジ氏は、「昨年、中国企業に転職して年収が30〜40%増えるケースは珍しくなかった」と話す。
電機メーカーの研究開発部長やIT企業のCIO(最高情報責任者)といった管理職の転職時年収は、中国企業では最大で日本企業の2倍超にもなる。

一方、中国の一部ハイテク企業では「朝9時から夜9時まで週6日間」の“996”勤務の常態化が盛んに報道されるが、それをサポートするための福利厚生の充実も進む。
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