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最年少下院議員が掲げる「化石燃料ゼロ公約」の衝撃 GNDを触媒とした「大きな政府」への急傾斜

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  • 安井 明彦 みずほ総合研究所調査部シニアプリンシパル
オカシオコルテス議員の当選をきっかけに、GNDに注目が集まっている(AP/アフロ)

グリーン・ニューディール(GND)と呼ばれる提案が、米国でにわかに注目を集めている。2018年に米主要紙がGNDに言及した記事の数は、17年の約10倍に急増。19年はすでに、1月だけで18年の2倍強を記録している。

きっかけは民主党のオカシオコルテス議員の公約だ。18年の中間選挙で初当選し、史上最年少の女性下院議員として注目される同氏は、12年かけて化石燃料の利用をゼロにする目標を掲げる。大規模な地球温暖化対策を、雇用創出などによる経済システムの改革と組み合わせて提案。民主党のペロシ下院議長に直談判するなど、当選後も意気軒高だ。

視野に入ってきた20年の大統領選挙も、GNDの追い風になっている。ハリス上院議員やブッカー上院議員など、民主党の指名候補獲得を目指す政治家たちが次々とGNDへの支持を表明している。トランプ大統領の再選阻止を至上命題とする民主党において、GNDは急速に支持を広げてきた。

GNDという言葉は、決して新しくはない。07年にニューヨーク・タイムズ紙の著名コラムニスト、トーマス・フリードマン氏が提唱したのが始まりとされ、UNEP(国連環境計画)が取り上げるなど世界的な流行となった。米国でも09年に、民主党のオバマ政権が景気対策として再生可能エネルギーへの投資などを通じた雇用創出を盛り込み、GNDへの第一歩を踏み出した経緯がある。

オカシオコルテス議員の公約をきっかけに、しばらく下火になっていたGNDが装いも新たによみがえった。新生GNDの特徴は温暖化対策と雇用創出の組み合わせにとどまらず、経済システムの抜本的な改革を目指す点にある。オカシオコルテス議員らは国家総動員による温暖化対策の機会と捉え、米国から貧困を一掃し誰もが富と繁栄を分かち合える社会を目指すという。

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