電気自動車(EV)の普及が進む中、2019年は化学業界の自動車シフトが加速する年になりそうだ。
EVの重要課題は車体の軽量化。自動車部品の化学製品化は着々と進んでいる。内装だけでなくボディ、フロントウインドーなども金属やガラスから置き換わりつつある。またEVの心臓部は電池だが、化学メーカーは電池部品にも力を入れる。各社ともに設備増強を活発化する動きが目立つ。

たとえば、旭化成は低燃費タイヤ用合成ゴムやリチウムイオン電池用セパレーターで世界トップ。これまでも生産能力増強を続けてきたが、「19年以降はEVの生産スピードが速くなるので、さらに投資を増やす必要がある」(小堀秀毅社長)。
同社は15年度の自動車向け売上高1000億円を25年度に3倍にする計画だったが、19年度からの次期中期経営計画では目標数字をさらに引き上げる。
電池用セパレーターの有力メーカー、住友化学も17年度に生産能力を16年度比4倍に拡大。それ以降、米テスラのEV生産が安定しなかったため抑制していた能力増強にいよいよ踏み切ることを検討中だ。
部品企業のM&A通じ自動車メーカーに接近
M&Aも相次いでいる。旭化成は18年、自動車シート生地生産で世界首位の米国セージ社を約1200億円で買収した。同社は旭化成にとっては生地素材の供給先。自動車メーカーから見ればシートメーカーが1次、セージ社が2次、旭化成が3次下請けだ。この買収で旭化成は1次下請けや自動車メーカーとの距離が縮まることになり、直接の情報交換を通じてビジネス拡大を狙う。
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