もはや会社が一生面倒を見てくれる時代は終わり、ポスト平成では個人の自律的なキャリア意識が求められる。そうした中、古い価値観に凝り固まった“オッサン化”に警鐘を鳴らすのが、コンサルタントの山口周氏だ。山口氏に納得のいくキャリア形成の手だてと心構えを聞いた。
──若者が“オッサン化”するリスクを著書で指摘しています。
会社でオッサンに教育されるわけだから、若手もオッサンになりがち。オッサンによるオッサンの拡大再生産プロセスだ。そうならないよう、自分がおかしいと思うことをおかしいと意見する「オピニオン」が重要だ。ある状況について批判的に考える姿勢を失うと、どんどん脳が退化し、意思のない家畜になってしまう。
勧めたいのは、毎年末に1年を振り返り、去年と比べて今の職場でどれだけいい経験をしたか、薫陶を受けられたかについて棚卸しをすること。数年経って「今の環境ではまずい」と思ったら、エグジット(転職)すればいい。
──仕事の能力を高めるために、何から学ぶのがよいのですか。
いい仕事に携わることに尽きる。米研究機関ロミンガーによると、個人の能力は読書や学校での勉強では10%しか伸びず、上司の指導や模倣によっても20%しか伸びない。残りの70%は仕事上の経験で伸びるという。どんなに有名なMBA(経営学修士)スクールに通っても、仕事で経験を積んだ人には、すぐに追い抜かれてしまう。
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