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イタリアを大目に見るべき EUの財政規律は行きすぎ

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イタリアの新政権を褒める人間など、欧州にはまずいない。欧州連合(EU)の財政ルールに刃向かったイタリアをめぐる論点はただ一つ。即時制裁か、制裁をしばらく遅らせるかのどちらかだ。そこで一つ提案がある。制裁はやめにして、イタリアにチャンスを与えてはどうだろうか。

なるほど、ポピュリスト政党「五つ星運動」と、極右「同盟」による連立政権は騒々しく、不快だ。ただ発足から半年しか経っていない点を忘れてはならない。憲法や治安が脅かされるほど過激な行動に出ているのなら別だが、どのような政権に対しても、これほど短期間で評価を下すべきではない。

同政権がやったことといえば、2019年に財政赤字をGDP(国内総生産)比で2.4%に拡大させる予算案を提出しただけだ。これは確かに前政権が約束していた財政赤字の3倍近くになるが、国際的な基準で見れば、大した赤字ではない。しかし、EUは予想どおり激高した。イタリアは財政ルールに違反した加盟国として初めて、「過剰財政赤字是正手続き(EDP)」に基づく制裁金を科される可能性が出てきている。

とはいえ、イタリアのポピュリスト政権がバラまきを行おうとしているのは、主に公約を守るためだ。もちろん政策の効果は乏しく、浪費に終わるだろうが、危険と呼べるほど無謀な行動に出ているわけでもない。それに、五つ星と同盟の連立政権は、ほかの多くの政権とは異なり、発足以降も支持率を拡大してきている。6割を超える高支持率は長続きしないかもしれないが、無視できない。

同政権が高い支持率を得ているのは、部分的には反移民や反EUといった醜い政策のおかげだ。しかし、近代的な福祉制度を望む国民の声が映し出されているのも事実である。イタリア政府の狙いを好意的に解釈すれば、デンマークが先鞭をつけ、成功を収めた柔軟な失業対策「フレキシキュリティ」に倣おうとしている、ともいえる。

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