原料開発から差別化を図る 黒字化の道筋は見えている
2009年の経営統合以来、選択と集中を進めてきた。その中でいちばん大きな問題が、牛乳事業だった。同事業の売り上げは1000億円を超えるが、(原料となる生乳の価格〈乳価〉上昇で数十億円の)赤字が続いていた。事業を縮小してしまえば日本の酪農業への影響も大きく、赤字でも続けざるをえなかった。
牛乳は加工度が低く差別化が難しい。その中でいかに商品の価値を上げられるかが重要だ。主力の「おいしい牛乳」は容量を減らし、キャップ付きの容器を導入した。生乳からの原料開発も含めて改良することで、少し高めの価格でも消費者に受け入れられるようにした。並行して、工場の再編も進めて収益の改善を図っている。改革はまだ3合目までしか進んでいないが、黒字化への道筋は見えている。
──とはいえ、乳価はこの10年で2割ほど上昇しています。さらに値上げする必要はありませんか。
酪農業は就業者の高齢化による離農が増加傾向にある。生乳生産量は落ち続けており、これからも乳価の上昇は続くだろう。ここ数年の乳価改定の際には小売業者にも納得してもらう形で値上げすることができたが、価格がどうなるかは現時点でわからない。
──他方、業績を牽引してきたヨーグルトやチョコレートは踊り場を迎えています。
採算のよい製品群に力を入れてきたことで、利益率は大幅に向上した。ただ、これで終わりにするつもりはまったくない。
この記事は有料会員限定です
残り 816文字
