炎天下、老若男女が一斉にブラシで日本橋を磨く。7月23日、名橋「日本橋」保存会が主催する「橋洗い」が行われた。「日本橋のよい状態を後世に引き継ぐほか、『現状』を知ってもらう意味もある」(保存会事務局)。
現状とは、東京・日本橋の真上に架かる首都高速道路のこと。過去には「日本橋に青空を、日本橋川に光を」とのスローガンを掲げて署名活動を行い、首都高の地下移設を求める請願書を衆参両議院に提出している。
青空を取り戻す野望は、絵空事ではなくなりそうだ。国土交通省、東京都、首都高速道路らで構成する検討会は7月18日、首都高の地下移設にかかる事業費をまとめた。神田橋ジャンクション(JCT)から江戸橋JCTまでの約1.2㌔㍍の地下化の総事業費を約3200億円と試算。うち首都高が2400億円、自治体と民間が400億円ずつを負担することで合意した。時期は未定だが、東京五輪後に着工する計画だ。
当初5000億円ともいわれていた総事業費を圧縮すべく、江戸橋JCTのうち日本橋方面から汐留方面に向かうルートを廃止し、西側の八重洲線とKK線を通過させる。

だが、ここで別の問題が生じる。八重洲線とKK線は大型車両の通行ができず、地下化とは別途改修工事が必要になるのだ。八重洲線は出入口の改修や車線を区切る白線の引き直しなど軽微な改修で済みそうだが、KK線は高架橋の耐荷重が不足するうえ、大型車が曲がれない急カーブが2カ所あるため、大掛かりな工事が必要だ。高架下にひしめくテナントとの調整も見通せない。銀座でKK線の運営や不動産賃貸を営む東京高速道路は「改修工事については、国交省の資料で初めて知った」と驚きを隠さない。
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