「日本の重い課題をすべて背負っている」──。厚生労働省の若手はそう表現する。医療に年金、介護、雇用、労働など、少子高齢化の中で日本が抱えるさまざまな課題を扱う。国会対応も多く、「会期中は22〜23時ごろまで省内で待機するのが当たり前」(技術系官僚)、「答弁を書く仕事のためほぼ帰宅は深夜。泊まり込んで書くこともある」(中堅)。
各省の労働組合で構成する霞が関国家公務員労働組合共闘会議の調査によると、厚労省の月平均残業時間は最も長い。80時間以上の残業割合、休日出勤、過労死の危険を感じた経験などの項目でもトップだ。「うつで辞める職員も多く、月の残業時間が300時間という者もいる」(厚労省中堅)。

厚労省内には出向者が多いのも特徴だ。「地方自治体に対し、『厚労省で働くと勉強になるから、どんどん来てください』と声をかけている。実際、勉強になるのは確かだが、本音のところは労働力の確保」(幹部)と明かす。今後についても、「外国人労働者の受け入れ拡大といった問題もあり、業務が減ることはない」(別の幹部)。厚労省の予算は拡大が続いており、それは業務量の増加とも言い換えられる。今後も同省が霞が関有数のブラック職場であり続けることは間違いない。ある業務で厚労省とかかわった総務省幹部は、「補佐以下の若手の数がかなり不足していると感じた」と話す。こうした厳しい状況に、「今、厚労省に行く人は社会正義をいちばん考えている。頭が下がる」(経済産業省の若手)との声も出る。
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