約7兆円の買収をブチ上げた武田薬品工業。この決断について「(クリストフ・)ウェバー社長でなければ踏み切れなかった」というのが製薬業界関係者の一致するところだ。
グローバル戦略の強化のために招聘されたフランス人のウェバー氏は、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)出身だ。同社のアジア太平洋地域担当上級副社長やワクチン事業の責任者などを経て、2014年6月から武田の社長を務めている。
「日本人のサラリーマン社長なら7兆円という金額を聞いただけで無理だと判断する。ただ世界では同業の大型買収が日常茶飯事だし、GSKでキャリアを積んだウェバー氏にとっては合理的な判断なのだろう」(業界団体の幹部)
ウェバー氏にとって武田は踏み台?
そのウェバー氏を支えているのも欧米出身者を中心とした外国人の経営幹部たちだ。「タケダ・エグゼクティブチーム」と称する経営会議のメンバー14人のうち、日本人は3人しかいない。

グローバル化を加速する武田だが、それを推し進める経営体制は盤石とはいえない。
シャイアーの買収に動いているさなかの3月初旬、武田はCFO(最高財務責任者)を務めていたジェームス・キーホー氏の退任を発表。同氏は16年6月の着任から2年足らずで武田を去り、米薬局チェーン大手に移籍した。キーホー氏の前任であるフランソワ・ロジェ氏はスイスの食品大手ネスレに引き抜かれ、在籍2年弱で退任している。
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