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ビジネス #花王、待ったなしの"化粧品"改革

白斑事件のその後 生かされていない教訓

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「夏でも毎日ストールを巻いている。本当は肌を見せたいけど、首の白斑が目立つから……」。金子亜紀さん(仮名)は若い頃からカネボウの美白化粧品を愛用してきた。違和感を覚えたのは、2011〜12年のこと。顔から首にかけて皮膚に白いまだら状の模様が広がり始めた。

当初は原因がわからず、病気かと思って病院に通ったがさじを投げられた。その間も化粧品は使い続けた。13年7月、カネボウ化粧品がロドデノールという美白成分の配合された化粧品の自主回収を発表。そこで初めて、この美白化粧品が原因で自身に白斑症状が出たことを知った。現在も完治には程遠い状況だ。

回収対象となった美白化粧品。カネボウは70万個の製品を回収した

白斑事件から4年半。18年1月末時点で白斑症状が見られた被害者1万9589人のうち、和解に達したのは1万7838人。現在も約1割の被害者が、和解交渉を継続している。

発表をきっかけに明らかになった白斑事件だが、そもそもカネボウ化粧品には13年以前から白斑被害を訴える声が届いていた。調査に重い腰を上げたのは13年5月、岡山県内の大学病院医師から白斑被害の事例が3件報告されてからのこと。金子さんは、「もっと早く調査してくれれば、すぐやめていたのに」と肩を落とす。

被害者の精神を追い詰めたのは、白斑の症状のみではない。カネボウは白斑被害者に対し、お客様センターを設置。被害状況確認のための自宅訪問や治療費の全額支払いをするほか、和解金として精神的慰謝料などの支払い見積もりをしている。

ただ、慰謝料の金額を決める基準は「過去の判例に基づく」とし、いっさい非公表。和解をした被害者には守秘義務を課し、ほかの被害者に伝わらないようにしているため、提示された和解金額が妥当なのか判断がつかない。一度和解に応じてしまうと、その後の治療費や通院費用はすべて自己負担だ。

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