有料会員登録 東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #歴史の論理

日韓合意と半島の習性 外交よりも大義名分

3分で読める 有料会員限定
  • 岡本 隆司 早稲田大学教育・総合科学学術院教授

INDEX

あきれはてて、ものも言えない。ほとんどの日本人は、おそらくそれが正直なところではないだろうか。いわゆる慰安婦問題に関して、2015年末の日韓合意に対する、昨年末から続いた韓国政府の声明である。

文在寅(ムンジェイン)大統領は17年12月28日、韓国外務省作業部会の検証結果発表を受けて、「この合意で問題は解決できない」と表明した。さらに今年1月10日午前・年頭の記者会見でも、「被害者を排除した中で問題解決を図ったこと自体が、間違ったやり方」で、「日本がその真実を認め、被害者に誠意を見せて謝罪すれば」、「解決になるだろう」と述べている。

「最終的かつ不可逆的」なのに…

日韓合意は「最終的かつ不可逆的な解決」として蒸し返すことはないと、両国政府間で確認した約束であった。一連の発言は、それを反故にしかねない。慰安婦問題にかぎらず、韓国はこれまでも、条約や合意、とりきめの内容を一方的に破ってきた。またか、と日本人があきれるのも、無理はない。そのため日本政府は、このたびは「1ミリたりとも動かさない」とくりかえし言明している。

韓国政府は一方で、「両国間の公式な合意だという事実は否定できない」から、「再交渉は求めない」とも表明した。けれども日韓合意を「事実上無効とし」、日本に「追加措置を求め」たとの見方も有力である。どうもこの対立は、すぐには収まりそうもない。

もっともこうした事態は、文大統領が就任したときから、多かれ少なかれ予想のついていたことである。だから日韓両政府ともに、いわば当然の言動なのであって、もし相手の出方を意外に感じているのなら、そのほうが危うい。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数