有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ライフ #非常時の組織論

ビジネスマンが一度は読むべき『ロウソクの科学』 理由を求める姿勢に感動

3分で読める 有料会員限定

「課題図書を指定します」

「何ですか、それ?」

「『ロウソクの科学』という本です。ファラデーというイギリスの有名な科学者の著書で、子供も聴きに来た講演をまとめた一冊なのでわかりやすい。ろうそくになぜ火がつくのかを解説しています」

これは、私が小学校6年のときの理科の授業での話である。

私はその本を読まなかった。本を読む習慣もなければ興味もないし、先生や親の勧めることをすると、どういうわけだか敗北感を覚えるタイプだったからである。

しかし、読まなかった最大の理由は、「そんなことを知って何になるんだ」と思ったからだ。ろうそくはあるし、火はつくんだし、それで十分じゃないか。理由を突き止めたところで、何か新しいものができるわけでもなく、ただ「へぇ、そうなんだ」で終わるだけじゃないか。という疑問があったからである。

ただ、気にはなっていた。だから小学校の授業での何げない会話だったのに、書名も著者名も忘れなかった。そして、23年後、特殊部隊を創設して間もない頃にようやく読んだ。動機は、爆破という現象の神髄を理解するために、もっと基本的な燃焼の仕組みを知りたかったからである。

読み始めると夢中で止まらなくなった。読了して、またすぐ最初から読み返した。人生で感動なんてほとんどしたことはないが、強く心を動かされた。読書で感動するとは我ながら驚いた。

そして、この本を小学生のときに読まなくてよかった、と思った。なぜなら、読んでいれば人生が変わってしまったかもしれないからだ。特殊部隊の創設にかかわるような生き方をしていなかったかもしれないとまで感じた。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数