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糖尿病専門医 牧田善二
「糖質制限はやせるだけじゃない」

まきた・ぜんじ●AGE牧田クリニック院長。北海道大学医学部卒業。近著に『医者が教える食事術 最強の教科書』。

ビジネスパーソンの食生活は問題だらけだ。眠気覚ましに缶コーヒーを飲み、エナジードリンクで気合いを入れ、栄養不足は野菜ジュースで補い、菓子パンで小腹を満たす。

忙しいときに頼りがちなこれらの食品・飲料は、いずれも糖質の宝庫。たとえば缶コーヒーや野菜ジュース1本に含まれる糖質は12~15グラム程度で、角砂糖にすると3~4個分。エナジードリンクの中には糖質約30グラム、角砂糖7個分近いものもある。

糖質を取りすぎると血糖値が上昇し、糖尿病のリスクが高まるだけでなく、肥満になる。肥満は脳疾患をはじめ心疾患、がんや認知症など万病のもと。だから血糖値の管理が健康のカギであり、糖質制限が重要だ。今の体重を維持するには、糖質を男性で1日120グラム、女性で110グラムに抑えるべき。減量したいならば60グラムを目安にしよう。

よくある説には要注意

糖質制限の王道は砂糖の入った菓子や清涼飲料水、ご飯やパンの摂取量を減らすこと。主食からではなく野菜から先に食べ始めることや、水を1日2リットル飲むことが効果的というのはよく言われるとおりだが、よくある説には誤解も含まれるので注意が必要だ。

まず「ちょこちょこ食べると太りやすい」というのは誤解。空腹時にまとめて糖質を取って血糖値を急上昇させるよりも、同じ量を何回かに分けて食べたほうが、上昇を緩やかにできる。

「食後は消化のためにゆっくり休む」という見方も間違っている。血糖値は待っているうちに上がりきってしまうからだ。そうなる前に歩いたり、体操したりするなどの運動をしたほうが、上昇を抑えられる。

「糖質制限は危険だ」と不安をあおる人もいるが、やせすぎにさえ気をつければ問題ない。今すぐ実践すべきだ。

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